⑳私の座位行動時間、大丈夫?! セルフチェックと対処法

皆さんは、一日あたりどの程度の時間、座って過ごしているか認識していますか?座るという行為は悪いことではないので、適度にまたはシチュエーションに応じて腰を下ろすということは避けられません。ただ、一日どの程度の時間座っているかというと、ハッキリと答えられる人は少ないと思います。また、こまめに立ち上がっているつもりでも以外と長時間座り続けていたりするのも現実ではないでしょうか。

私たちの座るという行為は、日常の中で大きく次の三つ「仕事(デスクワーク・会議・聴講など)」「移動(車の運転や乗車・電車や飛行機移動など)」「余暇(テレビ視聴・スマートフォン操作など)」に分けられます。ある一日を振り返り、一日の座位時間を算出してみましょう。

トータル8時間以上の人は、「⑱ご存じですか?座りすぎと死亡リスク」でも述べたように、何らかの対策を始めたほうがよいでしょう。例えば、家にリモコンはいくつありますか?テレビ・照明・空調などなど・・・?

リモコンが手元にあると、指先の動きだけで生活を調整できます。便利な反面、それが座りすぎや身近な運動不足につながってしまいます。これは、コックピット症候群などと言われます。

リモコンを手元に置かないことで、歩数が2,000歩も増えたという研究もあります。「あるきた」の立ち上がり回数のチェックをはじめ、こまめに立ち上がることを心掛けることは言うまでもありません。まずは、生活スタイルを見直してみませんか?

 

⑱ご存じですか? 座りすぎと死亡リスク
⑲座りすぎ対策に関する世界の動向
㉑座りすぎによるむくみ ~その原因と対策~
㉒座りすぎによるメンタルへの影響

 

【プロフィール】

◆岡 浩一朗(おか こういちろう)

早稲田大学スポーツ科学学術院、副学術院長兼スポーツ科学研究科長

1999年に早稲田大学大学院人間科学研究科博士後期課程を修了、博士(人間科学)の学位を取得。早稲田大学人間科学部助手、日本学術振興会特別研究員(PD)、東京都老人総合研究所(現東京都健康長寿医療センター研究所)介護予防緊急対策室主任を経て、2006年4月、早稲田大学スポーツ科学学術院准教授に着任。2012年4月より現職。専門は、健康行動科学、行動疫学。岡浩一朗オフィシャルWebサイト。ワセダオンライン「『座り過ぎ』が健康寿命を縮める」。

◆荒木 邦子(あらき くにこ)

早稲田大学スポーツ科学学術院非常勤講師
早稲田大学アクティヴ・エイジング研究所研究員
博士 (スポーツ科学) (早稲田大学)

健康づくり・介護予防事業立上げ・指導を経て2009年より現職。
ヘルスプロモーション、運動指導方法論、介護予防プログラム開発指導をはじめ
自治体・企業の健康づくり事業、地域活性事業に携わる。
日経プラスワン「カラダづくり」連載、NHKBS「チョイス」、TBS「あさちゃん」他出演。